2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500453
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
水村 信二 Meiji University, 文学部, 教授 (50267358)
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Keywords | 運動単位 / 動員閾値 / 発射頻度 / すばやい力発揮 / 3軸分力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、健常者を対象として協働筋間及び同一筋内における表面筋電気信号や筋内電気信号の解析を行い、協働筋間や同一筋内における全筋レベルの筋や運動単位レベルにおける神経制御様式を明らかにしようとするものである。平成20年度においては、大腿筋伸筋群(内側広筋、外側広筋、大腿直筋)及び大腿屈筋群(大腿二頭筋及び半腱様筋)を対象として、主働筋及び拮抗筋の表面筋電気信号と等尺性膝伸展時の三軸分力信号の大きさや方向との関連性、更に、内側広筋の筋内電気信号から個々の運動単位発射列への分離分解から、運動単位の動員閾値や発射頻度(周波数)の分析を中心に行った。その結果、表面筋電気信号と三軸分力の解析からは、1)一軸性の関節である膝関節における等尺性条件でのすばやい力発揮の力方向は常に一定ではないこと、そして、2)その力方向は主動筋間の活動バランスよりも拮抗筋(半腱様筋)の活動レベルに依存していたことなどが明らかとなった。更に、様々な力発揮課題における筋内電気信号の解析からは、3)随意最大筋力(100%MVC)付近までゆっくりと力を漸増させた三角状の力発揮課題や、25%MVC程度まで力を漸増-保持-漸減させた力発揮課題においては、動員閾値の低い運動単位では、動員閾値の高い運動単位よりも発射頻度が高いこと、しかしながら、4)両者の発射頻度の変化は、ほぼ一様に制御されていたこと(onion skin現象)、そして、5)すばやい力発揮の際には、動員閾値が0%MVCになったが、先に動員された運動単位は後に動員されたものよりも発射数が多く発射頻度が高かったことなどが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)