2007 Fiscal Year Annual Research Report
筋音図を用いた筋細胞(筋線維)レベルの収縮特性の分析
Project/Area Number |
18500454
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
赤滝 久美 Osaka Electro-Communication University, 医療福祉工学部, 教授 (30280811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 勝己 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 教授 (40100169)
伊東 保志 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 機能発達学部, 研究員 (70268069)
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Keywords | 筋音図 / MMG / 筋線維 / 筋電図 / EMG / 誘発収縮 / 電気刺激 / 運動単位 |
Research Abstract |
骨格筋の収縮特性はトレーニングや廃用、加齢、筋疲労、収縮履歴など、さまざまな要因によって変化する。このため、筋の収縮特性を定量的、かつ、詳細に分析することは、筋パフォーマンスを知る上で重要である。本研究は、筋細胞(筋線維)レベルにおける収縮特性を筋音図(Mechanomyogram:MMG)を用いて分析するものである。 MMGとは、収縮する筋線維の径が側方向へ拡大・変形する結果発生する一種の振動(圧力波)を起源とする信号である。そこで、筋線維長軸方向への短縮によって得られる筋力と、同時に発生する側方向への振動成分には高い相関関係が得られてきた。一方、MMGは対象とする筋の体表面上より記録することが可能であり、一般に記録される力信号と比較して、腱や関節の影響を介さずに筋収縮活動を捉えることが可能である。さらに、記録されるMMG信号は各筋線維が発生させた振動の総和として得られ、筋線維レベルの情報が含まれている。 これまで、MMGを用いた筋線維レベルの研究は動物実験が主体であり、ヒトを対象とした研究報告は僅かである。本研究ではヒトを対象にMMGを活用して筋線維レベルでの筋収縮特性の分析を目的とした。 実験ではワイヤー電極を用いた単一筋線維の刺激試み、この際のMMG信号を記録した。ここでは、微細なMMG信号に混入する呼吸、脈波などの雑音除去法を開発した。さらに、雑音除去されたMMG信号より筋線維の収縮特性を解析するために、時間領域および周波数領域での自動分析プログラムの開発に着手した。今後の研究においてこれらの解析結果から筋線維レベルでの収縮特性の変化過程の同定を行う。
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