2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500457
|
Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
小林 正子 Kagawa Nutrition University, 栄養学部, 教授 (50262069)
|
Keywords | 身体発育発達 / 生体生命情報 / 保健健康管理 / 加齢 / 生理学 / 発育グラフソフト / 身体リズム / 肥満・やせ |
Research Abstract |
本研究は、発育の縦断的追跡と解析による基礎研究から得られた発育情報が、健康情報として実際に活用できるようになり、子どもの健康を守るために役立つことを最終目標としている。20年度は、規則的なリズムである日内変動、週内変動、季節変動などが成長段階においていつどのように出現するのかを前年に引き続き検討した。一方でこれまでの研究により、発育データをパソコン入力すると自動的に発育の経過が基準の曲線上にグラフとして表され、しかも肥満・やせの状態が縦断的に把握できる効率的なソフトを開発しているが、このソフトを全国の学校などに配布して、子どもの発育を一貫して見守ることの重要性および発育という視点に立った健康管理が必要であることを啓発した。同時に事例の収集も行った。その結果、出生直後から身長・体重を1日2回測定によって追跡してきた2児が小学校入学を機に7日周期の波動が見られるのではないかと期待されていたが、身体サイズの大きい男児において入学後7日周期が出現した。女児においても男児ほど顕著ではないが7日周期が認められた。これより、発育の周期は学校入学というような大きな生活環境の変化に伴い、7日周期が出現することが確認された。また、保育園・幼稚園・小中学校から収集された身体計測値のグラフ化を行い、正常な発育パターンと異常な発育との見分け方や児童生徒の心身状態が発育に影響を及ぼしていることが具体的事例を持って示された。今後、心身の危機管理の1つの方法として使えるのではないかと考えられる。以上より、発育研究に基づいた身体計測値の活用は、子どもの心身の健康を守るために重要で不可欠であると結論した。
|