2006 Fiscal Year Annual Research Report
中・高齢者の歩行運動における地面加圧感覚と足圧分析:速度、荷重条件の検討
Project/Area Number |
18500464
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
渡部 和彦 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20057699)
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Keywords | 歩行 / 足底圧 / 中・高齢者 / 加圧感覚 / 荷重 |
Research Abstract |
本研究は、歩行運動における地面反力を測定し、地面から受ける加圧感覚をあわせて調査するものであります。本年度は、実験室における基礎的な調査研究を行った。すなわち、歩行運動の速度に対する地面反力への変化および影響について確認した。また、荷重をかけた場合(リュックサックに重さを規定した砂袋を背負わせて歩行運動を行わせた)の比較検討を行った。 測定方法は、速度を規定するためにトレッドミルを用いた。一例を示すと、体重65.5Kgwの被験者について実験を行った。歩行速度を時速4km及び時速6kmの条件を比較検討した。本実験においては、被験者間の体重差を規定するため、被験者の体重(総重量)に対する割合として比較することにした。 地面反力の測定は、フットスキャン(ニッタ株式会社製)を用いた。フットスキャンの測定結果によると、歩行運動における着地から離地までの間に2峰性のピークが現れる。それぞれのピーク値を比較検討することにした。 5回の試行を行わせた際その平均値を比較すると、4kmの歩行速度では、ピーク1は右足1.18、1.36を示し、ピーク2はそれぞれ、1.36および1.10を示した。時速6Kmでは、ピーク1の左右の値は、それぞれ1.50、1.35と上昇した。ピーク2では、1.43及び1.29を示した。 最大の値は、時速6kmで20Kgの負荷を課したときであり、ピーク1では、左右の値がそれぞれ2.06、1.92であった。また、ピーク2では、それぞれ1.63及び1.47であった。 これらのことから、歩行速度の規定条件および荷重の規定条件をそれぞれに組み合わせることにより、歩行運動における地面反力の値を推定出来ることが明らかとなった。次年度に行う予定のフィールドでの実験に貴重な資料を得ることが出来た。
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