2007 Fiscal Year Annual Research Report
中・高齢者の歩行運動における地面加圧感覚と足圧分析:速度、荷重条件の検討
Project/Area Number |
18500464
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
渡部 和彦 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 教授 (20057699)
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Keywords | 高齢者 / 歩行 / 足底圧 / 加圧感覚 / 荷重 |
Research Abstract |
研究の目的 本研究の目的は、自由な歩行運動における地面反力を測定し、生体にかかる負担度(強度)を体重に対する割合で評価し、標準化する。歩行速度、日常で経験する歩行条件(平地、段差のある条件、坂道、荷物を背負などの条件について検証する。どのような条件を満たせば、日常での歩行運動で骨密度を保つための強度の確保のための最低条件を得ることが可能かを明らかにする。 歩行における地面反力P1の増加は,荷重負荷条件よりで速度条件の増加の影響がより強かった.また地面反力P2では,階段昇りにおいて,荷重負荷条件の影響が強く見られた.歩行動作において,強い地面反力を得るには,歩行速度を高めることが重要である.また,平地の歩行と階段昇り降りを比べると,階段昇り降りの方が明らかに高い地面反力を示しており,平地での速歩行より,階段条件を加えた歩行のほうが,強い地面反力を得られると考えられる. 骨強度の維持・増加について,Burrら(1983)はラットにおいて体重の1.5倍を超える負荷が四肢に加わると腰椎の骨モデリングが亢進されるという仮説を提唱している.このことから,今回測定された地面反力を検討すると,いずれの階段降り条件においても,骨強度の維持・増加が期待される十分な地面反力が期待されるのではないかと思われる.また,歩行速度6km/hにおける地面反力も,少なくとも骨強度の維持に貢献できるのではないかと考える.
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