2006 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者のための映像を用いたダンスプログラムの開発
Project/Area Number |
18500467
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
麻生 和江 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (50144803)
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Keywords | 知的障害者 / 創作ダンス / リズムダンス / 映像 / 背景 / リアルタイムの自己確認 |
Research Abstract |
知的障害を持った方々が,特定の時間,空間をより楽しく過ごすためのダンスプログラムの開発に資する資料を得る事を目的とした取り組みの一端である。研究経緯^<1)>から利用者が「楽しい」と感じる内容は「踊るという身体運動(以降『ダンス』と称する)」筆者は「大学生との交流」である事がわかった。「大学生と一緒に楽しみを共有することが出来る毎月第3土曜日の10:00-12:00」が,特別に楽しい時間・空間時間となるよう工夫したいと考えた。今回は,ビデオ映像とのコラボレーションを取り上げた。理由は以下2点であった。(1)具象的でかつ幻想的な大きく創出された空間は「ダンスの楽しさ」を高めるのではないか。(2)舞台と対面する壁面に舞台で自分の踊っている姿をプロジェクターで放映する。それはリアルタイムで舞台を見ながら演技をする事であり「自己の存在と大学生との交流」を確認し「交流の楽しさ」を高めることが出来るのではないか。 本研究発表では、その練習会に用いた映像映像とともに踊る練習会の様子ビデオを紹介する。またその成果について,ビデオからの筆者の感想,大学生による利用者の観察(画像の受け止め,画像の影響),観察者の感想をするとともに、知的障害者のためのダンスプログラムとしての映像の効果を考察した。方法は作品「ようこそバグの国へ!」として編集した映像を背に踊っている自分を正面に見て踊っている体育館の11月時点での練習風景における大学生による観察者の評価は以下の通りであった。(1)10月の観察から、画像の受け止めで「画像に興味を持つ人が多かった(M=4.18 SD=0.71582)」,観察者自身の感想で「ディズニーの動画選択はよい(M=4.14 SD=0.81439)」「自分でも楽しめた(M=4.09 SD=0.99586)」が高く,画像には,利用者,大学生ともに興味を高めたと考えられ。(2)11月観察から、画像の受け止めで「笑いながら見ていた(M=3.83 SD=0.83333)」,影響で「いつもより楽しそう(M=4.00 SD=0.94281)」「背景画面に興味を持った人が多かった(M3.89 SD=0.99381)」、観察者の感想で「自分でも楽しめた(M=4.39 SD=0.7556564)」で編集映像を用いることによりすることにより,利用者,大学生ともにより興味を高める事が出来たという結果に至った。
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Research Products
(1 results)