2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500469
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
蓑内 豊 Hokusei Gakuen University, 文学部, 教授 (50239331)
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Keywords | 自己概念 / 自尊感情 / 身体 / 変化 / 多面的階層性 / 野外活動 |
Research Abstract |
小学生を対象とした通学合宿を2009年7月5日(日)~11日(土)の6泊7日の日程にて行った。対象は小学4年生~6年生までの23名であった。主な結果として,自尊感情や身体的自己概念の「運動・スポーツ」以外の下位尺度で数値の上昇がみられた。全体として,子供たちは合宿を通して自分のことをより肯定的にとらえることができるようになったと考えられた。 前年度に引き続き,初めて長期キャンプの指導スタッフとして活動を行った大学生1名(女性)を対象として,自尊感情,および,身体的自己概念を測定し,キャンプ前・中・後でどのようにこれらが変化をするのかについてとらえた。 また,自尊感情と身体的自己概念の関係性を調べるため,大学生626名(男子301名,女子325名)を対象として質問紙調査を実施した。このデータを共分散構造分析を用いて分析し,身体的自己概念の多面的階層性モデルについて,ボトムアップ型モデルとトップダウン型モデルの2つを想定し,それぞれの有効性や相違を検証した。その結果,両方のモデルが有効であることが分かった。両者のモデルの比較から,トップダウン型モデルの方が影響力が強いことがわかった。これらのことから,自尊感情と自己概念は一方的な影響ではなく,両方向で影響しあうことが示唆された。 さらに,近年,関心の高まっている他尊感情(他人を敬う気持ち)について,自尊感情との関わりやそれらの構造,発達・成長に関連する要因について整理し,公表した(体育科学,2010)。
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