2007 Fiscal Year Annual Research Report
低回数ジャンプトレーニングが女性中高年齢者の骨密度へ及ぼす影響
Project/Area Number |
18500470
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
加藤 尊 Suzuka University of Medical Science, 保健衛生学部, 講師 (00329913)
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Keywords | ジャンプトレーニング / 骨密度 / 中高齢者 / 低回数・低頻度 / ハイインパクト |
Research Abstract |
一日20回、週2-3回のジャンプトレーニングを女性中高齢者へ課し、骨折頻発箇所である大腿骨頚部と腰椎ゐ骨密度変化を明らかにすることを目的とした。被検者は、スイミングスクールに通う閉経後の中高年者女性40名であったが、1年間のトレーニング期間を経て全測定データの揃う25名とした。ジャンプ群12名と対照群13名との間に年齢、身長、体重、骨密度に有意な差はなかった。ジャンプ群には1日20回、週2日以上マットへのジャンプを課した。1年間のジャンプトレーニングによる骨密度変化率(ジャンプ群vs対照群(%))は、近囲部全体(98.7±3.2vs94.9±4.4%)、大腿骨頚部(100.0±4.2vs95.8±4.6%)、腰椎(99.3±3.9vs98.4±3.8%)であり、測定したどの部分にも2群間に有意差は認められなかった。しかし、ジャンプ群の骨密度変化率はほぼ横ばいであり、対象群に比べ減少が抑えられる傾向にあった。ジャンプを含むハイインパクトトレーニングは中高年女性にも、骨密度の低下を抑制する可能性があると示唆された。ジャンプトレーニングの実施率は全体的にあまり高くなかった。その中でも、週2回以上という目標に近い'しっかり群'n=5(平均1.76±0.09回/週)は、骨密度の変化率が近位部全体で99.7±2.5%、大腿骨頚部で100.9±3.3%、腰椎で100.2±45.0%であった。これらを対照群と比較したところ、骨密度の変化率(しっかり群vs対照群(%))は、近位部全体(99.7±2.5vs94.9±4.4%)と大腿骨頚部(100.9±3.3vs95.8±4.6%)でしっかり群の方が有意に上昇していた。つまり、1日20回、週2〜3日の1年間のジャンプトレーニングは閉経後の中高年女性の骨折頻発部位である、大腿骨近位部骨密度維持・上昇に寄与する可能性があると考えられる。今後はジャンプトレーニングの実施率を向上させ、トレーニング期間をさらに延長させることでその効果を明らかとし、ジャンプトレーニングが骨に対する運動処方の一助となることを期待する。
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Research Products
(3 results)