2006 Fiscal Year Annual Research Report
一貫指導プログラム作成に向けたハンドボール戦術の分析に資する客観的評価指標の構築
Project/Area Number |
18500483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
土井 秀和 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40123103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 渉 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (80369793)
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Keywords | ゲーム分析 / 画像解析手法 / ハンドボール / 戦術研究 |
Research Abstract |
本研究では、DLT法による三次元画像解析手法を用いて算出される選手の位置情報を基にして、ハンドボールのゲーム中に使われる戦術行動について定量化することを目的として行った。 平成18年度の研究実績としては、次のような2つの作業・分析段階について実施し、目論見どおりの成果を得た。 第一段階として、各世代で実際に行われた公式試合(小学生;第19回全国小学生ハンドボール大会女子決勝、中学生;第15回JOCジュニアオリンピックカップハンドボール大会女子決勝、高校生;平成18年度全国高等学校総合体育大会ハンドボール大会女子決勝)について、同期された4台のビデオカメラを用いて撮影した。 第二段階として、まず小学生を分析対象として、1/3秒ごとに得られた選手及びボールの三次元座標データ(一次データ)から、移動距離や移動速度を比較できる二次データとして算出した。その結果、30分間のゲームにおいて、選手の移動距離は、コートプレーヤーが2543±37m、ゴールキーパーが1254±97mであった。成人との試合時間が違うため疑問は残るが、ゲーム中に発揮される移動特性は、小学生も成人と同様の傾向を示していることが明らかになった。また、最高移動速度について見てみると、サイドプレーヤーが6.26±0.38m/s、ポストプレーヤー5.75±0.02m/sの順となった。これは、他のポジションに比べ、移動距離が最も長く、かつ移動ポジション選択が単純なため、全力に近い形で走れたためと考えられる。
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