2006 Fiscal Year Annual Research Report
高強度・間欠的な短時間トレーニングがローイング・パフォーマンス向上に及ぼす効果
Project/Area Number |
18500491
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
樋口 満 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (20192289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薄井 澄誉子 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助手 (20409709)
鈴木 克彦 早稲田大学, 人間科学学術院, 専任講師 (80344597)
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Keywords | 高強度・間欠的トレーニング / ローイング / パフォーマンス |
Research Abstract |
1)ローイングエルゴメータを用いた高強度間欠的トレーニングのプロトコールの検討 高強度間欠的トレーニング(20秒の全力運動を10秒のインターバルを挟み行う)はパフォーマンスを上昇させることが知られている。そこでこの運動を何set行うと最も効率よいトレーニング効果が出るかを検証した。9名の男子大学ボート選手を対象にローイングエルゴメータを用いて高強度間欠的運動を5setと8setを行ってもらい、それぞれの運動効果を比較した。本実験では5setにおいて総酸素借を使い切れている可能性が示唆されたが、8setと比べると血中の乳酸値が最大レベルまで到達しない可能性が示唆された(運動終了直後の平均乳酸値→5set;8.98mmol/l、8set;11.3mml/l)。総酸素借を使い切りた後に運動を続けられる能力と乳酸が蓄積された状態で運動できる能力の向上という観点で捉えれば、8setの方が実用的なトレーニングであると考えられる。 2)高強度間欠的短時間ローイングトレーニングの実施頻度の検討 1)の結果に基づき8setでトレーニングを行うとき、週に何回行えば最も効率よく効果が出るのかを検証した。男子大学ボート選手を週5回の群(5T ; n=6)と週2回の群(2T ; n=7)に分け6週間トレーニングを実施した。トレーニング前後で2000mのタイムを計ったところ、5T群が平均で4.48秒、2T群が5.07秒短縮した(有意差なし)。この結果からトレーニング回数の違いに関係なくパフォーマンスが向上するが、週5回のトレーニングは相当な肉体的・精神的ストレスを引き起こすことから週2回の方が良いと示唆される。また今回は通常の練習後にこのトレーニングメニューを行ったため、週2回でもストレスを感じた人がいた。今後、通常練習に組み込むことが出来ればより少ない負担で効果の高いトレーニングメニューとなり得る可能性がある。
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