2006 Fiscal Year Annual Research Report
運動負荷による酸化的ストレスの変化と消去能の獲得に関する研究
Project/Area Number |
18500517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
網中 雅仁 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30231997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 尚彦 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80175132)
山内 博 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (90081661)
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Keywords | 運動負荷 / 酸化的ストレス / 生活習慣 / 8-OHdG / 活性酸素 / 血圧管理 |
Research Abstract |
平成18年度における研究として、現在ほとんど運動習慣が無い一般健常者を被験者として基礎データの収集を実施した。被験者は聖マリアンナ医科大学生命倫理委員会で承認した方法でインフォームドコンセントをおこない、本人の意思によって運動負荷実験に参加した。実験は東京女子医科大学東医療センター内にておこなった。被験者は一般健常者22名(男性20名、女性2名)、年齢23-42(33.1±5.12)歳であった。被験者には実験前に問診を行い、負荷実験に耐えられる健康であることを診断した。負荷実験の前後24時間はホルター心電図を取り付け、負荷実験前後24時間の蓄尿もおこなった。実験前後にはスポット尿を採取し、負荷実験中はMason-Likar誘導法による12誘導心電図と血圧を測定した。トレッドミルによる負荷にはBruce法を用いて被験者の状態を判断しながら最大心拍数の90%(目標心拍数)に達した時点で中止とした。酸化的ストレス指標には尿中8-OHdG濃度の測定をおこなった。その結果、負荷前日12.3±6.39、負荷直前13.3±6.85、負荷直後11.8±5.95、負荷後日15.1±5.17ng/g cr.であった。負荷実験前日、直前、直後に有意な差は認められなかったが、負荷後日の蓄尿では有意な上昇が認められた(p<0.01)。 一方、負荷直後に8-OHdG濃度が低下傾向を示したのは、補正に用いたクレアチニン濃度が約12%上昇したためではないかと推察され、実測値では負荷直前13.2±7.25、負荷直後13.8±9.08ngと上昇傾向であることが明らかになった。その他の実験データやアンケートは未解析であるため、次年度に検討を予定している。また、今後は、尿中カテコールアミンや血液中Hcyの動態を調べるとともに、同じ被験者に対する生活習慣改善による介入後の変化や運動習慣がある被験者による変化について検討を予定している。
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