2008 Fiscal Year Final Research Report
Human skin-gas nitric oxide measurement-a new health index-
Project/Area Number |
18500539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Applied health science
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
ITO Hiroshi Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 准教授 (10203168)
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Project Period (FY) |
2006 – 2008
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Keywords | 循環器 / 高血圧 / 老化 |
Research Abstract |
一酸化窒素(NO)の最も重要な生理作用は血管拡張作用である。循環系だけでなく、神経系、免疫系の各分野においても内因性NOが重要な生理機能に関与しており、過剰なNOの産生は種々の病態に関与することも明らかにされている。これまでに、私は高感度で精度の高い皮膚ガス(皮膚表面より放出されるガス)NO分析システム構築に成功し、皮膚ガス中のNOの存在を明らかにした。このことから、皮膚ガスNOが生体内のNO産生を反映し、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の指標となる可能性が考えられる。 本研究課題では、1)皮膚ガス中NO濃度測定の再現性について検討し、ヒトの皮膚ガス中NO濃度の安静値の再現性が高いことを確かめた。2)次に運動による血流量の変化が皮膚ガスNOの変化に影響を明らかにしようとした。本研究で見られた手首底背屈運動後の皮膚ガス中NO濃度の増大は、運動による血流量の増大が血管内皮における剪断応力を増大させ、それに伴ってendothelial NO synthase由来のNO産生が促進され、皮膚ガス中の濃度に反映されたと推察された。3)また、皮膚ガス中NO濃度と血圧との関係や皮膚ガスNO濃度に性差があるか否かについても検討した。本研究では男女合わせた全体としては皮膚ガスNO濃度と血圧測定項目の間に正の相関関係が認められ、皮膚ガスNO濃度が血圧の変動を反映する可能性が示唆された。しかし、この傾向は男性で強く、女性では皮膚ガスNO濃度と血圧測定項目との間に有意な相関関係は認められなかたことから、男女間で異なった傾向が認められた。 以上、皮膚ガスNO濃度は再現性があり、その濃度変化は血圧や血流の変化を反映することが明らかとなった。これらのことから、皮膚ガスNO濃度測定は、今後、新しい健康指標として確率される可能性があると考えられた。
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