2008 Fiscal Year Annual Research Report
特殊環境を利用したメタボリックシンドローム改善のための効果的運動処方の開発
Project/Area Number |
18500550
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
荻田 太 National Institute of Fitness and Sports in Kanoya, 体育学部, 教授 (50224134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田巻 弘之 鹿屋体育大学, 体育学部, 准教授 (40253926)
齊藤 和人 鹿屋体育大学, 保健管理センター, 教授 (50170494)
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Keywords | 生活習慣病 / 高血圧 / 高血糖 / 高脂血症 / 低圧低酸素環境 |
Research Abstract |
【目的】本研究の目的は、異なる低圧環境下での短期間の運動トレーニングがメタボリックシンドロームの各リスクファクターに及ぼす影響について検討することであった。 【方法】健康な成人男性22名(23±1歳)を、常圧環境(n=8)、海抜2000m(n=8).、海抜2500m相当(n=6)の低圧環境でトレーニングする3群に振り分けた。トレーニングは、50%VO_2max相当の強度で1回30分(低圧暴露はトレーニングを含み2時間)とし、連続5日間行われた。トレーニング前後に、同一最大下運動時の循環応答、血液性状、身体組成について測定し、効果を評価した。 【結果及び考察】5日間のトレーニング後、最大下運動時の心血管応答については、常圧群、2000m群ともに何ら変化は認められなかった。2500m群では最低血圧、平均血圧が低下傾向を示したが、その差は統計上有意ではなかった(6名中5名の低下)。血液性状については、空腹時の血中脂質、血糖値などすべての指標においてどの群においても有意な変化は認められなかった。しかしながら、糖負荷試験の結果、経時的な血糖値の変化に有意な変化は認められなかったものの、2500m群においてのみインスリンのアンダーカーブ面積が有意に低下し、インスリン感受性の向上が認められた。さらに、形態、身体組成については、2500m群にのみ体重、体脂肪率、腹膜前脂肪厚の有意な低下が認められた。以上の結果から、低圧環境下における運動は、1)循環応答よりも糖・脂質代謝の方へ早期に影響を及ぼすこと、2)5日程度で効果を得るためには海抜2500m程度の低圧刺激が必要であることが示唆された。今後は、低圧環境のレベルに応じた効果が得られるまでの危険因子別の最短期間の検討、それに対する環境、運動タイプの影響など、種々の条件設定における検討が課題として挙げられる。
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[Journal Article] 地域在宅高齢者における「閉じこもり」と身体活動状況および体力2008
Author(s)
恒吉玲代, 永山寛, 涌井佐和子, 濱岡隆文, 齊藤和人, 図子浩二, 井上尚武, 荻田太, 前田明, 和田智仁, 隅野美砂輝, 吉武裕
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Journal Title
Peer Reviewed
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