2008 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームへの介入効果に及ぼす遺伝的・心理的個体差についての検討
Project/Area Number |
18500555
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
辻 昌宏 Health Sciences University of Hokkaido, 個体差医療科学センター, 教授 (70364271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 肇 北海道医療大学, 個体差医療科学センター, 教授 (70002136)
坂野 雄二 北海道医療大学, 心理科学部, 教授 (10134339)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 脂質代謝 / アディポネクチン / 高感度CRP / アポリポ蛋白B48 |
Research Abstract |
【硬究の目的】メタボリックシンドロームに対する介入効果を検討する一環として、メタボリックシンドロームにおける脂質代謝異常について検討した。メタボリックシンドロームの脂質代謝異常として高レムナント血症の関与が示されている。アポB48は、レムナント代謝異常の指標として注目されている。そこでアポB48とメタボリックシンドロームの診断項目およびAdiponectineとの関連を検討した。 【対象および結果】健診受診者226名(平均年齢51歳)を対象として今回検討した。 メタボリックシンドロームを呈した群では、非メタボリックシンドローム群に比較し、高感度CRP、アポB48が有意に高値であり、Adiponectineは、有意に低値であった。メタボリックシンドロームの4診断項目(腹囲・血圧・血糖・脂質)数が重積するに従い高感度CRPとアポB48は順に高値となり、Adiponectineは低値となっていた。アポB48はトリグリセライド、収縮期血圧、空腹時血糖と正相関し、HDLchとは負相関したが、ウエスト径およびBMIとは相関を認めなかった。アポB48が低、中、高値群の順に高感度CRPは高値となり、Adiponectineは低値となった。この傾向は、ウエスト径正常者でも同様であった。 【結論】アポB48は、メタボリックシンドロームや心血管イベントの指標として有用であるばかりでなく、メタボリックシンドロームの発症の指標となる可能性がある。
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