2006 Fiscal Year Annual Research Report
フルクトース摂取による肥満発症機序の解明と予防法の開発
Project/Area Number |
18500564
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
山崎 聖美 独立行政法人国立健康・栄養研究所, 基礎栄養プログラム, 上級研究員 (00218439)
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Keywords | 肝臓 |
Research Abstract |
1.高スクロース食摂取マウス及び高脂肪食摂取マウスの解析、及び魚油の効果 マウス(♂)をスターチ食(10en%脂肪(全てサフラワー油)を含むエサ、飲み物は水)のコントロール群;高スクロース食群(10en%脂肪(全てサフラワー油)を含むエサ、20%スクロース水);高脂肪食群(60en%脂肪(全てサフラワー油)を含むエサ、飲み物は水)の3群にそれぞれに対し、10en%魚油を添加した群、添加しない群の計6群に分け、11週間飼育し解剖を行った。 血中TG濃度はどの群間でも差がなかった。肝臓TG量は、コントロール群に比べ、高スクロース摂取群、高脂肪食摂取群で有意に増加した。魚油を添加すると、高スクロース摂取群の肝臓TG増加は抑制されたが、高脂肪摂取群の肝臓TG量は更に増加した。魚油添加により、血中インシュリン濃度は高脂肪食摂取群のみ増加したが他の群では減少した。血糖値は、高脂肪食摂取群で増加したが、魚油添加により減少した。 肝臓におけるmRNA発現量について調べた結果、コントロール群に比べ、高スクロース食摂取群ではSREBP-1c、FAS、ACC1遺伝子の発現が増加していた。高脂肪食摂取群ではコントロール群と比較し、SREBP-1c、FAS、ACC1、GPAT遺伝子の発現に変化がなかったが、有意ではないがPPAR_Y1、PPAR_Y2、CD36の発現量増加が認められた。魚油添加により、高スクロース摂取群で認められたSREBP-1c、FAS、ACC1遺伝子発現が増加は抑えられたが、高脂肪摂取群では、SREBP-1a、PPAR_Y1、PPAR_Y2、CD36発現の著明な増加が認められた。 2.肝臓特異的PGC-1β過剰発現マウスの作製及び解析 肝臓特異的PGC-1β過剰発現マウスは血中VLDL-TG濃度が増加したが肥満にはいたらなかった。VLDL分泌のためにTGを合成する酵素であるDGAT1の発現が増加していた。
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Research Products
(2 results)