Research Abstract |
Iこの研究全体の目的は,地域再生のための住み手の住生活力育成のプログラムを提案することである。具体的には,ライフスタイルの多様化への対応を軸に調査・研究を深め,地域再生のために住生活力育成・市民参加型学習プログラムを完成することである。 II当該(平成20)年度には,前2ヶ年度にわたって実施してきた調査結果をまとめるとともに,これらをふまえて,具体的に市民参加型の学習プログラムを構想・実施し,ワークショップによる検証を経て,受講者による事後評価を得た。 (1)教材準備と講義生活基本法で,積極的に民間活力の導入が論じられるようになり,多様なライフスタイルに対応した住まい方に関する議論が深まり,多くの事例がみられるようになってきた。しかし,いろいろな制度をふくめて情勢が急速に変容しているので,それらの正確な情報を入手するのも困難な状況である。そこで,高齢期の多様な住まい方について,ガイドブックを作成し,パワーポイントによる映像を活用して講義を行い,高齢期の住まい方についてワークショップを実施した。 (2)ワークショップキーワード「シニアタウン」「一戸建てコーポラティブ」「コレクティブハウジング」を抽出し,4〜5名のグループに分かれて,それぞれ「よいところ」「こうしたいところ」をKJ法でまとめ,プレゼンテーションをした。多くの具体的な事例を学び,語り合い,ワークショップのかたちで深め合い,表現することによって,共生的な地域づくり,ソシャルミックスの地域再生視点を育むことができた。ライフスタイルをデザインする力(だれとどこにどのように住まうか)を軸とする住生活力育成のプロセスである。こうした活動を,学校教育はもちろんのこと,地域やいろいろなグループのなかに広げていけたらとねがっている。
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