2006 Fiscal Year Annual Research Report
サスティナブルな視点を導入した家庭科教育のカリキュラム構築
Project/Area Number |
18500579
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
福原 美江 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (50094082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑畑 美沙子 熊本大学, 教育学部, 教授 (80040070)
久保 加津代 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (50214987)
宮瀬 美津子 熊本大学, 教育学部, 助教授 (10219785)
篠原 久枝 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (40178885)
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Keywords | 持続可能な社会の形成 / カリキュラム構築 / 高校「過程総合」教科書 / サスティナブルな視点 / 生活課題の社会的解決 / 子ども自身の主体的参画 |
Research Abstract |
1.平成18年度は、まず研究対象の検定教科書を収集した。以下の通りである。 (1)小学校家庭科は、平成18年度用の東京書籍と開隆堂の家庭科で、2社2点。 (2)中学校の「技術・家庭」は、小学校と同様に平成18年度用の東京書籍と開隆堂の「技術・家庭家庭分野」で、2社2点。 (3)高等学校家庭科は、2006年4月発行の「家庭基礎」「家庭総合」の見本本を各出版社から取り寄せて収集した。「家庭基礎」は7社11点、家庭総合は7社10点(ただし一橋出版は旧版)。 2.18年度は、分析視点と分析方法について検討し、特に高校「家庭総合」を中心に分析した。高校「家庭総合」の内容は、(1)人の一生と家族・家庭、(2)子どもの発達と保育・福祉、(3)高齢者の生活と福祉、(4)生活の科学と文化、(5)消費生活と資源・環境、の5つの内容((6)ホームプロジェクトと学校家庭クラブは除いた)に区分されので、この内容ごと分析した。分析視点は以下の4つである。 (1)現在の暮らしに見出されるサスティナブルな暮らしを妨げる生活課題について記述しているか。 (2)個人レベルのサスティナブルな暮らし方について記述しているか。 (3)サスティナブルな暮らしを妨げる生活課題を、社会的に解決しようとする動きや取り組みについて記述しているか。 (4)サスティナブルな暮らしを妨げる生活課題の社会的解決に向けて、子ども自身の主体的な参画を促すことについて、記述しているか。 3.現在、分析途中であるが、各自が分担して分析しているため、記述内容における「視点」の解読に齟齬や乖離があり、この4つの視点をどう確定するかは、今後も検討する必要がある。 4.高校「家庭総合」は、上記の視点のうち「視点(4)」までを言及している教科書は少ないことがほぼ明らかになった。小学校及び中学校の家庭科教科書は、「視点(1)と(2)」は記述されているが、分量と内容ともにわずかであることが明らかになった。
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