2006 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの足サイズ計測の必要性-学校保健統計調査で靴によって起こるトラブルを防ぐ-
Project/Area Number |
18500582
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 眞由美 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (30269691)
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Keywords | 子ども靴 / 足サイズ / サイズ計測 / 学校保健統計調査 / 足の成長 / 足のトラブル |
Research Abstract |
日本では足の健康と靴の関係についての教育が殆ど行われておらず、足に適合した靴選びのために欠かせない情報である「自分の足の正確なサイズ」を測る習慣がない。また、臨床の現場でも不適切な靴選びによって起こる足の障害や怪我の多さが指摘されている。本研究は、足の健康と靴のかかわりの重要性の認識の進んだドイツを参考に選び、研究の背景の検証を行った。すなわち日本では、足長に対する足囲は中庸の1種類しか設定されていないが、ドイツでは幅広・中庸・幅狭の3つのバリエーションが設定され足に適合した靴選びができる環境にある。この「WMSシステム」の現状と導入の過程を探り、ドイツでの小売店での足サイズ計測と子ども靴販売の現状を知ることで、日本の子どもの足サイズ計測の必要性を探った。この実績は、日本人間工学会第48回大会において2007年6月3日に口頭発表する予定である。 具体的には、本年度、以下の研究成果を得た。ドイツでは日本に比べて足に関するトラブルが少ないと言われている。その点を探るため、医療現場でのサイズ不適合による足に関する症例の検証を行った。つまりドイツの靴購入の現場では、足サイズを測ってから靴選びをするのが常識である。また、靴メーカーや小売店が足サイズ計測の重要性について学校を通じて子どもたちに、あるいは保護者に向けた啓蒙活動を行っているという。その実態や実施に至る背景を探った。また、ドイツ現地における小売店での足計測の実施の実態(計測の内容計測器具の有無、計測技術の有無や程度、顧客のデータの蓄積の実態とその利用など)について訪問調査を行った。また、日本では、大きすぎる靴や小さすぎる靴、間違った履き方などにより足へのトラブルが起きている。靴外来等の専門医療を行っている現場を訪問し、特に子どもの靴サイズ不適合による足の疾患・傷害などの症例について現状調査を行い、原因の分析を行った。
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