2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500599
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
中森 千佳子 Kinjo Gakuin University, 生活環境学部, 教授 (40149133)
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Keywords | 地域通貨 / 消費者行動 / 地域福祉 / ライフスタイル / 人間開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域通貨が地域のコミュニティー形成に果たす役割と生活者に及ぼす影響を明らかにすることである。平成20年度の研究実施計画とその成果は次の通りである。 1.地域通貨「クリン」(北海道夕張郡栗山町)使用者追跡調査結果分析 平成13年度調査と平成19年度調査結果の比較を行った。平成13年度調査の主要な結果と同様の傾向が平成19年度調査でも見られた。例えば、地域通貨使用者は「豊かさ」を経済的な指標でなく質的(健康や人間関係などを重視)に捉えている点、無報酬労働に対する高い意識の形成や地域貢献への積極性の促進など、生活意識や行動に変化が見られる点があげられる。さらに、地域通貨の使用頻度や会員歴の長さとこれらの傾向には相関があった。 2.企業からみた地域通貨の評価を目的とした事業主を対象とした聞き取り調査 地域通貨の一事業である「エコポイント」を自店に導入した事業主を対象として、地域通貨の効果や今後の可能性について聞き取りを行った。「エコポイント」が売り上げに直接貢献することはないが、地域貢献や環境に配慮をしているという企業イメージに役立つ。新規顧客の開拓や地元商店街の活性化に有効との意見もあったが、事業主の地域通貨の理解の程度による。地域通貨と円との交換ができれば利益も見込めるかもしれないとの意見もあった。一方で、事業主の視点が利益から地元住民との交流・福祉に向いたという事例もあった。 3.地域通貨が子どもの生活意識に及ぼす影響 小学校の授業で地域通貨について学んだ感想文を分析し、小学生でも地域通貨の趣旨を理解し、相互扶助を実現しようとする意識と行動が形成されることがわかった。
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Research Products
(1 results)