2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の自立と支え合いに関する総合的な研究ー恊働のシステム構築のためにー
Project/Area Number |
18500601
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuya City Junior College for women's |
Principal Investigator |
加納 三千子 福山市立女子短期大学, 生活学科, 教授 (40087929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 悦子 福山市立女子短期大学, 学長 (90071034)
筒井 由紀子 福山市立女子短期大学, 教授 (90087924)
藤井 輝明 福山市立女子短期大学, 教授 (20141690)
西川 龍也 福山市立女子短期大学, 准教授 (90249582)
大庭 三枝 福山市立女子短期大学, 講師 (50413539)
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Keywords | 高齢者の自立 / 協働 / 食の社会化 / 心身活動 / 支え合いの場 |
Research Abstract |
高齢者が健康で自立した生活を営む上で必要な条件やシステムを明らかにするために、2006年度は東京、大阪などの「共食」「配食」サービスを行っている施設やコレクティヴ・ハウス、グループホームなど共同住宅の訪問調査等、伝統芸能を取り入れた運動実験等を行い、次のような点を明らかにした。 1.食事サービスを行っている事業所の現地実態調査により、事業所活動が地域再生に果たしているいくつかの側面が見えてきた。 (1)働き方の変容:自転車等で通勤可能な地域に限定して職・住の接近をはかり、「地域の食を地域で支える」という考え方に立って実施されていた。 (2)高齢者を含めた労働の場の提供:仕事で社会にかかわり、評価されることが「生きがい」にも繋がり、健康で自立した生活を営むことにもなっていた。また、自立した個人が開放的に連携する新しい関係性を模索していた。 (3)地域再生のとりくみ:有償、無償でモノやサービスを提供し合う経済活動を、家族の枠を超えて、地域的広がりを持ったワークシェアリングで行っていた。すなわち、コミュニティビジネスの創出により、支え合いの地域づくりに取り組んでいた。 2.共同住宅の訪問調査や専門家からの聞き取り調査から、高齢者の住み慣れた地域にあることが大切であった。障害のある高齢者であっても、対等・平等な視点での対応が、高齢者の自立を助けていた。 3.体の健康を維持することは、高齢者の自立に必要な条件である。そこで、福山の伝統芸能である「二上り踊り」に着目し、これを組み込んだ運動を行う実験を行った。その結果、一人よりも集まって楽しく運動を行うことの大切さがうかがえた。
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Research Products
(5 results)