2006 Fiscal Year Annual Research Report
後発酵茶から微生物の分離とガンマーアミノ酪酸生成に関する研究
Project/Area Number |
18500603
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加藤 みゆき 香川大学, 教育学部, 教授 (70112654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 正司 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (80074920)
加藤 芳伸 北海道立衛生研究所, 感染症センター, 研究員 (00414326)
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Keywords | 後発酵茶 / ガンマ-アミノ酪酸 / 微生物 / 遺伝子解析 / 学習効果 |
Research Abstract |
本年度は後発酵茶として四国に存在している阿波番茶、碁石茶、石鎚黒茶について再度製造方法についての確認を行った。その中で石鎚黒茶について特にカビ付けにおけるカビの同定を行いこれまでと異なったカビの存在を新たに確認することができた。後発酵茶中のBacillus circulansについてその性質を明らかとした。その結果、四国の後発酵茶のBacillus circulansは、増殖がS字状を示し3から12時間まで直線的な増殖を示した。至適温度は、阿波番茶、石鎚黒茶は37℃で碁石茶と石鎚黒茶の16は40℃であった。増殖の至適pHは、中性域であった。Bacillus circulansは、茶成分のタンニン酸やカテキン添加で増殖抑制されることが明らかとなった。 後発酵茶中におけるγ-アミノ酪酸(GABA)の検出について予備実験を行い、乳酸菌におけるGABA生成については、方法を確立した。分離した微生物の同定は、APIを用いる方法が一般的であるが今回は、微生物のDNAを抽出してその16S-rRNAを用いて同定することを検討した。そこで真性細菌の16S-rRNA遺伝子約1.5kbpを増幅するためのプライマー設計についても検討をおこない6種のプライマーを設計した。これを用いてPCRを行った結果、大腸菌の16S-rRNA遺伝子の塩基配列であることが確認された。今後このプライマーを用いて後発酵茶から分離されたGABA生成微生物の同定を行うことが可能となった。 また、GABAの学習効果として迷路を用いた学習方法を検討し、ストレスを併用することによる学習効果の測定方法を確立することができた。
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