2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500607
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
大越 ひろ 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80060698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 智子 山梨県立大学, 人間福祉学部, 助教授 (10364861)
川野 亜紀 日本女子大学, 家政学部, 助手 (40318572)
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Keywords | 高齢者 / 咀嚼 / 食べ易さ / テクスチャー / 食塊 / 筋活動量 / 食肉加工品 |
Research Abstract |
高齢者は義歯を装着している比率が高く、口腔機能も低下しているので、線(繊)維の多い食肉やゴボウなどの根菜類は食べにくい食物といえる。そのため、高齢者施設では繊維の多い硬い食物は誤嚥の危険性が高い「きざみ食」にする場合が多い。そこで、咀嚼しやすく、しかも誤嚥の誘因となる口中の残渣を減少させるような、調理上の工夫を提案することが必要といえる。18年度は食肉の線維をミンチ状にして、ハンバーグ様の食肉加工品を調製し、テクスチャー測定を行った。さらには、若年者による食べ易さの評価を官能評価および筋電図測定による咀嚼試験によって行った。さらには、咀嚼し、嚥下直前の食塊について、唾液分泌量およびテクスチャー特性の測定を行った。 ハンバーグ様の食肉加工品として、豚肉ひき肉に0.5%の塩を添加して調製した基準試料:Cと塩を添加していない試料CN、基準試料Cの一部をマッシュポテトおよびデンプンに置換した試料MSと、CNの一部をマッシュポテトおよびデンプンに置換したMSNの4種類を調製し、試料とした。その結果、試料肉CおよびCNは、マッシュポテトとデンプンに一部置換したMSおよびMSNに比べ有意に硬かった。しかし、食塩添加の影響は硬さには認められなかった。しかし、唾液分泌率についてみると、食塩を添加した試料CNおよびMSNの方が増加した。官能評価においても、試料肉C(あるいはMS)はCN(あるいはMSN)に比べ、有意に風味が好まれ、総合的にもおいしいと評価された。試料肉の咀嚼回数、総筋活動量について検討したところ、食塩を添加した試料肉Cが、添加していないCNに比べ、有意に低値を示した。
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