2006 Fiscal Year Annual Research Report
肥満予防と教育システムの構築ー軽度肥満者に対する行動科学的手法を用いた介入研究ー
Project/Area Number |
18500622
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
奥田 豊子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90047308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝井 均 大阪教育大学, 保健センター, 教授 (60047280)
三村 寛一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90116179)
|
Keywords | 食行動 / 肥満 / エネルギー摂取量 / 歩数 / 減量 |
Research Abstract |
市民対象の「ダイエット教室」を開講し、地域に密着した講座での効果的指導法の確立を目指して、3ヶ月間のアプローチを行った。肥満傾向を示す女性82名を対象とした。3ヶ月間の体重減少率平均値5.4%以上を有効群、5.4%未満を非有効群として比較後、体重減少率に影響する様々な因子の因果関係をパス解析により検討した。 体重減少率別比較では、有効群は体脂肪率,血中中性脂肪,血糖が有意に低下していた。受講開始時には両群の食行動・食意識,食事内容は殆ど差がみられなかったが、終了時には有効群が食行動・食意識を有意に改善しており、また食事内容を動物性から植物性ヘシフトさせた。よって、有効群は受講後の標準体重あたりのエネルギー(有効群27.3kcal/kg,非有効群31.3kcal/kg),およびタンパク質摂取量が非有効群より有意に低値であった。3ヶ月間平均歩数は非有効群が10,000歩であったのに対し、有効群は13,000歩と有意に高かった。因果関係の検討では、受講後の栄養素等摂取量を因子分析し得られた「動物性タンパク質類」,「脂質類」,「植物性ビタミン・ミネラル類」,「いも・果実類」の4因子に、体重減少率と相関性がみられた「食行動・食意識改善得点」,「受講後の標準体重あたりエネルギー摂取量」,「3ヶ月間平均歩数」,「受講後の生活活動強度」,「柔軟・敏捷性向上値」,「初体重」を追加しAmos4.0で最も適合したパス図モデルを作成した。体重減少率に対して「食行動・食意識改善」,「標準体重あたりエネルギー摂取量」,「動物性タンパク質類」,「歩数」の順に影響を及ぼしていた。 女性の減量指導において、食生活では「食行動・食意識を見直す」,「動物性タンパク質を控え、標準体重あたりエネルギー摂取量を抑える(27kcal/kg)」、身体活動では「13,000歩/日」が重要であることが示された。
|
Research Products
(5 results)