2008 Fiscal Year Annual Research Report
肥満予防と教育システムの構築ー軽度肥満者に対する行動科学的手法を用いた介入研究ー
Project/Area Number |
18500622
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
奥田 豊子 Osaka Kyoiku University, 教育学部, 教授 (90047308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 寛一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90116179)
|
Keywords | 食事バランスガイド / 主食・副菜・主菜 / 経度肥満者 / 食行動 / 減量 / 歩数 |
Research Abstract |
肥満傾向のある中高年を対象として、体験学習を中心とした公開講座の中での効果的な指導法の確立を目的として検討を行った。食事バランスガイドを取り入れた食事日記の記入による食事内容の変容を働きかけ、減量の効果を検討した。1回の食事に主食・副菜・主菜のそろった場合を食事バランス得点として1点を与え1日3点満点として、3ヶ月間の経時変化を検討した。3ヶ月間の体重減少量が3kg未満と3kg以上の2群間でバランス得点に有意な差は認められなかった。しかし、受講前のバランス特点1.7点から受講後(終了時)には2.0点に有意に増加した。秤量法による食事調査の結果、受講後穀類・油脂類・肉類の摂取量は有意に減少し、逆にきのこ類・海藻類の摂取量は有意に増加した。そのためエネルギー、脂質の摂取量は有意に減少し、カルシウム・食物繊維の摂取量は有意な増加を示した。3ヵ月後体重は3.3kg,体脂肪率は2.8%、腹囲4.1cmと平均で有意に減少を示し、効果的な減量効果を示した。食事バランスガイドに沿った食事日記の記入により、食生活への意識を高め、脂質摂取量を減らし、減量につながる可能性が示唆された。朝食・昼食・夕食別にバランス得点を比較すると、夕食はバランス得点が高いが、昼食では低く、朝食ではさらに低い値を示し、朝食の食事バランスの改善が望まれた。 減量に有効であったのは、食行動のズレやクセに気づき、行動変容の目標を設定し、日々自己チェックを行う「食行動の改善」、食事バランスガイドを活用した「食事日記の記入」、動物性食品の摂取を控え、植物性食品の摂取を増加させ、エネルギー摂取量を低下させるなどの「食事内容の変容」。1日の歩数は「1万3000歩を目指す」。これらを軽度肥満者に対する減量のための指導のポイントとすることが重要であることが示された。
|
Research Products
(4 results)