2007 Fiscal Year Annual Research Report
食生活による骨粗鬆症予防の新視点-植物性食品の骨形成促進作用-
Project/Area Number |
18500639
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
津田 博子 Nakamura Gakuen College, 栄養科学部, 教授 (30180003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 克己 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (60203288)
中園 栄里 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (10343732)
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Keywords | 健康と食生活 / 骨粗鬆症 / 植物モノテルペン |
Research Abstract |
我々は,イソプレン(C_5H_8)2分子を構成単位とする植物モノテルペンが骨形成に有効な植物成分の一つであり,果物や野菜などの植物性食品の適切な摂取が骨粗鬆症予防に重要であるこを明らかにしてきた。そこで,本年度は植物性食品に含まれる微量成分が骨粗鬆症予防に有効であるかを実証することを主な目的として,基礎的,臨床的手法を用いて検討した。 1.基礎研究 ヒト株化骨芽細胞を用いたin vitro実験では,果物やお茶に含まれる加水分解性タンニン由来ポフェロールのgallic acidが植物モノテルペンより低濃度でALP活性を増加させることを見出した。 低Ca食投与成長期ラットを用いたin vivo実験では,植物モノテルペンのなかで最も強力な骨分化マーカー発現促進作用を示したgeraniolを4週齢の雌ラットに4週間摂取させたところ,大腿骨遠位端海綿骨の骨梁微細構造の改善,血中副甲状腺ホルモンおよび骨吸収マーカーCTXの低下を認めた。これは,昨年度の雄ラットを用いた結果とほぼ同じであり,geraniolが低Ca食による骨強度低下の改善に有効であることを確認した。 2.臨床研究 本学健康増進センターの健康栄養学的調査に参加した女子大学生で,18歳から21歳まで踵骨音響的骨評価値(OSI)を毎年測定した297名について,18歳から21歳までのOSI減少率(ΔOSI)および21歳時のOSIと身体状況,食習慣,運動習慣の関連を解析した。その結果,体重,BMI,初経年齢など21歳時OSIに関連する要因の多くがΔOSIに関連せず,規則的食習慣のみが両者に関連することが判明した。「健康栄養クリニック」を受診した肥満女性228名の解析から,閉経の有無に関わらず内臓脂肪は脂質代謝異常に促進的に関連するが,閉経後女性では皮下脂肪が抑制的に関連することを明らかにした。
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Research Products
(8 results)