2006 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の自立支援・認知症緩和をめざす療法的料理活動プログラムの開発
Project/Area Number |
18500645
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
湯川 夏子 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (40259510)
|
Keywords | 認知症 / 医療・福祉 / リハビリテーション / 料理 / 高齢者 / 料理療法 / 調理 / アクティビティ |
Research Abstract |
本研究の最終的な目標は、「料理療法」の確立である。これは、料理活動を介して心身の障害の機能回復・症状の改善や情緒の安定、豊かな人間関係の構築と生活の質(QOL)の向上を期待するものである。本研究では高齢者を対象として、「介護予防」および「認知症緩和」に有効な「料理療法」の方法論の開発をめざしている。 今回の申請期間中においては、協力施設にて入居高齢者(一般および認知症高齢者)を対象として定期的(月2回程度)に料理活動の介入調査を実施し、実施状況を観察・記録・評価を行った。今回は特に、方麻痺の利用者(1名・男性)が継続的に参加しており、可能な調理操作や、料理メニュー、料理支援の進め方について考察を行った。調理操作では、硬いものを切ることは困難であったが、青菜などやわらかいものでは、支援者が手を添えれば切ることが可能であった。また固い材料をあらかじめレンジをしておく、皮むき器やはさみを使用するなど、道具や支援方法を工夫することで、可能な調理が広がった。また料理メニューに関しても評価を行った、以上のようなデータを今後も積み上げて、高齢者が料理活動を行う場合の、効果的な料理支援法の確立をおこなっていきたいと考えている。さらに、当初今年度の目的のひとつであったアセスメント指標の整備に関しては、協力施設のスタッフとの議論をおこない、料理活動に対するアセスメントの指標の収集を予備的に行った。来年度以降、本調査にはいる予定である。
|