2008 Fiscal Year Annual Research Report
科学的素養と探究活動に重点をおいた新しい高校理科教育教材の開発と指導法の検討
Project/Area Number |
18500649
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
人見 久城 Utsunomiya University, 教育学部, 准教授 (10218729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 高嘉 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (40125810)
松居 誠一郎 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (20134257)
伊東 明彦 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (70134252)
山田 洋一 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (50143186)
井口 智文 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (20251077)
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Keywords | 科学教育 / 高校理科 / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究は、高等学校理科を中心として、理科の学習内容や教材および指導方法の検討を行うことをおもなねらいとした。平成20年度は、(1)英国等の理科教育における科学的探究の指導に関する分析、(2)理科教育における教材開発とものづくりに関する考察、を実施した。おもな考察は次のとおりである。 科学教育研究者の科学的探究に関する見解はおおよそ一致していることを確認した。すなわち、生徒が課題に取り組むときの科学的探究の順序は、科学者の方法に相当するものである、というものである。これに対して、ドラン(2002)は賛成しつつも、生徒が探究の順序を固定化してとらえることに懸念を抱いて、「探究の順序を変える」ことを提案していた。科学的探究能力の評価方法とは、「科学とは何か。科学とはいかなる営みか」について、生徒がいかに理解しているかを把握するために用いられるものである。ここから、科学的探究とは、科学そのものを理解するために、学習内容かつ学習方法として位置づけられているものととらえることができることを確認した。 教材開発に関連し、理科教育におけるものづくりの位置づけを考察した。中央教育審議会答申(2008)では、理科教育における科学的な体験、自然体験が強調されているが、ものづくりは科学的な体験のひとつと位置づけられ、小学校では事象の性質を活用したものづくり、中学校では原理や法則の理解等を目的とした位置づけが明示されていることをもとに、具体例を整理した。また、これまでの理科におけるものづくりの変遷も整理した。
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Research Products
(5 results)