Research Abstract |
理科離れを少しでも未然に防ぐため,理科(化学)の実験や学習を支援するため,化学研究室のホームページを下記の様に充実させた。水溶液の濃度計算と調製方法について,前年度までに食塩水,塩酸,酢酸,硝酸,硫酸,アンモニア水,水酸化ナトリウム水溶液,二酸化炭素と石灰水,固体無水物の溶解度(9種類)を作成済みである(ダウンロード可能)。本年度は,シュウ酸水溶液とシュウ酸ナトリウム水溶液の2つを試作した。化学実験のシミュレーションについて,前年度までに酸・塩基滴定(2価,1価)を作成済みである。本年度は,酸・塩基の混合滴定を試作した。塩基は水酸化ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸ナトリウムのうち2〜3種の混合水溶液であり,これを塩酸で滴定する。さらに,酸化・還元滴定(硫酸酸性)を試作した。酸化剤は過マンガン酸カリウム水溶液であり,還元剤はシュウ酸,シュウ酸ナトリウム,過酸化水素,硫酸鉄の水溶液から選択できる。両方とも,濃度・体積・目盛の変更,滴定の一時停止・再開や滴定曲線の記憶等ができる。質問箱の年間の閲覧総数は約27,000件であった。平成19年度は質問の受付をほとんど制限せず,約90件の質問に回答した。必要に応じて日常生活に例えて,平易な言葉を用いてできる限り速やかに質問者にe-メールで回答し,ホームページにも公開した。質問内容から考えて,質問者の約7割は高校生と大学生である。教員や指導主事等からの質問も増加傾向にあるが,まだまだ少ない。そこで,本年度の成果(質問箱の回答集と溶液の作り方等)を約500冊印刷・製本した。さいたま市・埼玉県等の小学校〜高校教員や指導主事等を中心に約350冊を配布済みである。残りは大学説明会の参加者に配布する予定である。また,教育学部の多数の学生(教員の卵)にホームページを紹介し,教育実習や学校の授業における活用を勧めた。
|