2008 Fiscal Year Annual Research Report
中学校におけるコミュニケーション活動を中心にした科学教育に関する実証的研究
Project/Area Number |
18500653
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山下 修一 Chiba University, 教育学部, 准教授 (10272296)
|
Keywords | コミュニケーション活動 / 科学教育 / 一貫性 |
Research Abstract |
平成20年度は,一連の中学校の実践での知見を整理するとともに,小中一貫校の教員である小野寺の協力者を得て,小学校から中学校にかけてどのようにコミュニケーション活動をつなげるべきなのかについて検討することが目標であった。3年間の研究成果については,以下の4点ついての知見を整理して,風間書房より「中学校理科教育における構成されたグループコミュニケーション」を出版して広く共有することができた(図書参照)。 1)文献レビューから,グループサイズ・グループ編成・取り上げる課題・コミュニケーション活動の方法に関する課題を明らかにした 2)グループ編成によるコミュニケーションの差異を実験的に確かめ,実際の中学校理科授業でのグループコミュニケーションの様子を調査することで,新たなコミュニケーション活動開発の示唆を得た 3)先行研究や実験・調査から明らかになった課題を克服するために,新たなコミュニケーション活動を開発した 4)コミュニケーション活動を中学生向けに改良して,実際の中学校の理科授業でその有効性を検証した 小学校から中学校にかけてどのようにコミュニケーション活動をつなげるべきなのかについては,小学校5年「物のとけ方」・6年「水溶液の性質」で一貫して粒子モデルを用いたコミュニケーション活動の有効性を実証し(雑誌論文・学会発表参照),粒子モデルのようにコアとなる知識を獲得させて一貫した説明を促すコミュニケーション活動を小・中学校で試行中である。
|