2007 Fiscal Year Annual Research Report
森林環境教育における学習教材・プログラムの開発と視覚障害者からの指導者育成
Project/Area Number |
18500669
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
小林 修 Ehime University, 農学部, 講師 (20294788)
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Keywords | 森林環境教 / 視覚障害 / 樹木年輪 / 学習教材 / 指導者育 |
Research Abstract |
本研究は、森林科学を体系的に学習するための優れたツールである樹木年輪を用いて、森林を構成する樹木の仕組み、そして森林そのものの仕組み、そして人類がこれまでに森林環境に及ぼしてきた影響などについて、障害者そして健常者が分け隔てなく学ぶための教材を開発する。また、教材を使用した森林環境教育の実践的研究をとおして、体験学習プログラムの開発と指導者育成プログラムを開発することを目的としている。最終目標として本研究では特に、視覚障害者の中から森林環境教育の指導者を育成し、視覚障害者を指導者として活用することの意義について実践的研究を通して実証する。また、先進事例として日本および世界に広く研究成果を普及することを目指す。 平成19年度は、18年度に引き続き年輪教材と野外活動教材の開発を行うとともに、指導者育成制度の体系化を目指し研究を実施した。今年度は、年輪教材の開発において音声による年輪幅変動認知教材の改良を行い、20年度の汎用化に向けてのプログラム開発に着手した。また、視覚障害者からの森林環境教育指導者の育成に関して日本国内およびドイツ、インド、タイにおける海外事例の調査を行った。その結果、日本をはじめ諸外国においては視覚障害者を指導者として起用する事例がなく、本研究に独創性が高く、また大きな意議があることが示された。また、視覚障害者をガイドとして起用する企画の効果を実証するため、18年8月に国内型森林体感展示会を開催し、参加者へのアンケート調査によりその効果を確認した。さらに、視覚障害者を参加者とする森林体験講座を4回実施し、アンケート調査などを通しての効果に関する評価を行った。
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Research Products
(4 results)