2006 Fiscal Year Annual Research Report
ITを利用した理科教育の実践的研究ー理科の楽しさ・おもしろさを伝えるための模索ー
Project/Area Number |
18500672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中島 俊男 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (70201879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
軸丸 勇士 大分大学, 教育福祉科学部, 教授 (40040729)
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Keywords | 分子動力学 / NAREGI / ナノサイエンス / コンピュータ顕微鏡 / 科学教育 / 理科離れ / C言語 / アニメーション |
Research Abstract |
18年度第1-2四半期までに分担者の軸丸が基礎的な理科実験での体験を通し,理科実験から得た感想をアンケートにまとめ、その結果を学会誌に発表した。理科実践の様子は科研で購入したビデオでの撮影を併用し,WebCTまたはホームページ等でネットワーク閲覧できるように準備中である。一方、本研究室においてはこれまでLinuxOSで小集団で利用する分子表示システムを利用してきた。そのため,多くの公立学校で利用可能なWindowsでの分子の立体表示や分子の動きを視覚的に捉え,理解できる表示システムを構築することが最大の課題である。まず筆者らは18年度第1四半期にOS、APIの役割を学ぶとともにwindows上でLinuxのアプリケーションの表示を可能にするソフト"Cygwin"による移植作業の概要を学び、WindowsOS上でインストールを行った。また、表示する物質のデータとしてNAREGIナノサイエンス実証研究プロジェクトで分子動力学シミュレーションによって研究継続中である生体物質"胆汁酸"の蓄積した座標データを使用した。第2四半期では分子表示システムを構築するためWindowsXP用のソフトgtk+(Gimp Tool Kit)とCygwinのインストールと開発機能の確認作業を行った。さらに本ソフトによって,心臓部である分子表示計算プログラムをC言語によって完成させた。第2四半期ではまたWindowsXP上で使えるLinux環境をgtk+のソフトウェアを使いC言語によってWindowsOSに対応した表示の計算部分の基本的なシステム開発を終え、三次元描画のアルゴリズムを利用し、分子の立体表示を可能にした。また、座標データを利用したアニメーション化に取り組んだ。第3四半期では、機能と座標データの追加を行った。機能としてはオイラー角による座標変換利用した回転機能を中心に、拡大縮小、溶液状態の溶媒の非表示機能などを追加した。第4四半期ではWindowsで構築したGUI(Graphical User Interface)部分の作業をLinuxに移管させ,Linuxに開発した実行プログラムをインストールしておくことによってCygwinさえインストールしておけばクライアントであるWindowsXPからだれでも閲覧を可能にする本年度の開発目標である「分子の動的動きを観察するコンピュータ顕微鏡」が完成した。
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Research Products
(3 results)