2006 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期環境教育の実践的取り組みに関する研究:ビオトープによる持続可能性教育の検討
Project/Area Number |
18500681
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Kasei Junior College |
Principal Investigator |
大澤 力 東京家政大学短期大学部, 保育科, 助教授 (20310394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松香 光夫 玉川大学, 農学部, 教授 (30074339)
市川 直子 玉川大学, 文学部, 講師 (60349206)
尾崎 司 東京家政大学, 家政学部, 助手 (40424634)
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Keywords | 幼児期環境教育 / ビオトープ / 持続可能性の教育 / 実践的取り組み |
Research Abstract |
平成18年度の研究の目的は,全国の幼児教育・保育現場(幼稚園・保育園)を対象に持続可能性の教育を視野に入れた環境教育や自然体験をどのように認識し実践しているかを探ることであり,特にビオトープを中心とした活用方法などの現状を把握することが目的である。 そこで,全国規模において幼稚園,保育園を対象とした,環境教育や自然体験をどのように認識し,保育で実施しているかといった具体的な教育実践の現状を「園周辺での自然活用と散歩」「ビオトープ」「飼育栽培」「持続可能性教育」といった観点より,その教育活用実態などに関するアンケート調査を実施した。 全国の私立保育所へ1000通,幼稚園へ1000通郵送し,宛先が不明で戻ってきた数は9通,また,同じ敷地に2園あったもののうち1園を無効とした(いずれも幼稚園)。その結果,回収数880通中,有効回答数は870通とした。その結果,回収率は43.7%(幼<4241990>42.4%:保<446/1000>44.6%)といった高水準となった。平成14年度に実施した科研費助成研究での全国私立幼稚園対象のアンケート調査における回収率31.3%(幼358/1,144)と比べ,保育現場における幼保共の関心の高まりが読み取れる。散歩・ビオトープ・飼育栽培・持続可能性教育のすべてにおいて高い意識が受け止められると共に,ビオトープの活用や各実践を通した持続可能性の教育に対する明るい見通しが得られた。その成果は,日本生物教育学会(2007.1/6,7)・日本保育学会(2007.5/19,20)・日本環境教育学会(2007.5/26,27)において,研究代表者および研究分担者がその成果の口頭発表を実施する。また,玉川大学の継続学習研修会(2007.7/25,26)では,一般公募にて今回の成果を活用した講演およびワークショップを開催する。 なお,今後はドイツにおける先進事例の実踏調査と継続活動調査(平成19年度)・モデル園で開発したビオトープを活用する新たな教育方法実践検討および望ましい活用方法の提言へ(平成19・20年度)向け研究を充実させてゆく予定である.
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