2006 Fiscal Year Annual Research Report
ジョイント・アテンションを利用した遠隔地での共同貢献学習環境の開発と評価
Project/Area Number |
18500708
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西端 律子 大阪大学, 人間科学研究科, 助手 (20249816)
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Keywords | グループ学習 / 協同 / ワークショップ / ファシリテータ / コーディネータ / 多民族 / 多文化 / コミュニケーション |
Research Abstract |
本研究は、学習者のグループ構成により、学習効果を高めることを目的としている。そこで、まず、ヴィゴツキー理論による「媒体もしくは学習者」を媒介とする学習についてまとめ、さらに、K.ガーゲン、M.コール、Y.エンゲストロームらによる社会的構成主義についても理論を整理し、教授-学習論の枠組みを検討した。 次に、グループ学習の一つといえるワークショップに焦点を当て、メンバー、コーディネータ、ファシリテータの役割を分析した。一般募集の物作りワークショップに参加するだけでなく、自らワークショップを主催し、メンバーの発言や行動を記録した。さらに、自身が担当している授業においてもグループ活動形式を採用し、いろいろなグループによる、資料収集、調査、発表などの活動記録を蓄積した。 これらのグループ活動における学習者の役割、学習効果の測定について、グループ構成員の要素(たとえば、年齢、経験、知識、所属する文化圏)などのばらつきがあるほど、コミュニケーションが活発になり、結果として学習効果が期待できることが明らかになった。たとえば、ある授業の中でのグループ構成の場合、同じ学部・学年で構成されたグループより、学部の違う学生、大学院生と学部生、社会人経験のあるもしくは現役社会人の学生などが混合したグループの方が、グループ内でミーティングを行う回数が多く、メールのやりとりも多い傾向にある。一般募集のワークショップの場合はこの傾向が顕著であり、はじめて会った人同士がコミュニケーションを図ることのできる環境作りが重要であることがわかった。 一方、多民族・多文化国家においてはこのようなグループ構成要素の違いは日常的であるため、フィンランドの教育について調査を行った。その結果、問題解決がコミュニケーションの基本にあること、そのためにはリテラシー(文字もITも含む)が必要であることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)