2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500710
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡村 吉永 山口大学, 教育学部, 助教授 (10204025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 弘 山口大学, 教育学部, 助教授 (00249848)
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Keywords | IT / 測定的手法 / 学習指導 / 学校教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
測定的手法を用いたIT活用型学習指導の可能性と応用範囲を知るため、平成18年度は小学校を主な対象として、研究会等(高松市立一宮小学校ほか)を利用した実演と聞き取り調査を実施した。さらに小学校教科書出版社において、試作中の教材をもとに、教材開発の要点やノウハウの取材を行うなど、研究開発に必要な情報収集を行っている。 測定的な手法を用いた学習に関する効果については、所有する「のこぎりびき学習装置(特願2005-314575)」を改良し、中学校の協力を得てその検証を行った。のこぎりびきに不慣れな中学1年生151名を対象として行った実験では、作業中にのこぎりを通して切削材に加えられる力の大きさ及びそのタイミングについて、いくつかの特徴ならびに傾向が観察され、任意に設けた基準によって作業をいくつかに類型化できることがわかった。さらに研究が必要であるが、この類型化は、初心者が徐々に作業技能を獲得し、ある程度習熟するまでの過程ともかなり合致していると推察され、測定的手法を用いた学習方法が、単なる評価だけでなく、学習の方向性を示すより積極的な手段としても利用できる可能性が示されたといえよう。また技術科の学習をより効果的にするため、ロボットを遠隔で操作するリモコンの開発を行いロボットコンテスト行った結果を検証し、学習材としてリモコンを用い、機器を操作する意味およびその有効性についての検討も行った。簡便な方法で自由にプログラムを組み、かつ無線で学習材を操作できる利点は、技術科にとどまらず多くの教科や学習場面で利用可能で、その利用効果も少なくないと考えられる。 最後に、本研究の一部として実施中の技能学習装置に関わる研究が、NHK総合テレビ(全国)「おはよう日本」(2006.7.31)において紹介されたことを付記する。
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