Research Abstract |
主として,次の3つのアプローチで研究を進めた。 1.我が国の小中学校のすぐれたカリキュラム開発事例の収集,そこにおける「リーダーシップグループ」の組織化や役割の分析 自主的にカリキュラム開発を継続している学校を対象として,事例研究を繰り広げた。3つの学校を3〜5回訪問して,そこで営まれているカリキュラム開発の実際に関する資料(研究・研修計画,年間指導計画,指導案,実践記録など)を収集した。同時に,研究推進委員会などに参加し,そこで参与観察をおこなうとともに,同委員会等のメンバー(学校長,教頭,教務主任,研究主任など)に対する面接調査を実施した。また,ある学校の研究主任には,カリキュラム開発等に関わるアクションについて,ジャーナルを作成してもらった。これらは,現在,集約中である。 2.米国の実践事例データの収集・整理 当初は英国の小中学校を訪問する予定であったが,国際比較を充実させるために,米国カリフォルニア州において「学校を基盤とするカリキュラム開発」を成功させている小中学校を訪問し,授業を観察するとともに,学校長への聞き取りをおこない,「リーダーシップグループ」の組織化や役割に関する情報や資料を収集した。 3.「学校を基盤とするカリキュラム開発」における「リーダーシップ」に関する文献研究 英米のカリキュラム研究,とりわけカリキュラム開発に関する文献を幅広く収集し,リーダーシップ概念の台頭や変遷,その動向を明らかにした。上述した米国の学校訪問は,これを踏まえたものである。 なお,これらの成果の一端を日本教育方法学会や日本カリキュラム学校等で報告した。
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