2006 Fiscal Year Annual Research Report
対人の個人競技における技の戦略修得を支援するバーチャル練習システム
Project/Area Number |
18500744
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
田中 一基 近畿大学, 工学部, 助教授 (60351657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒瀬 能聿 近畿大学, 工学部, 教授 (00043802)
冨永 徳幸 近畿大学, 工学部, 助教授 (50188794)
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Keywords | 教育工学 / 画像認識 / 人工知能 / バーチャルリアリティ / 身体知 / データマイニング / 動作マイニング / 熟練技 |
Research Abstract |
対象の競技種目として空手道を取り上げた.攻め技の基本テクニックとして「先の先」「対の先」などが知られている.これらは,受け側の状態に応じた攻め技の仕掛け方を表現しており,これを高い確率で成功させるような駆け引き(戦略)の修得支援を具体的目標とした.バーチャル練習支援システムは,相手選手のCGモデルとのインタラクティブな競技環境を提供するものであり,H18年度は次の3つの取り組みを行った. 1.技の時空間特徴のモデリングおよび技のパターン分類法の構築 技を行うときの動作のすべてが重要とは限らず,要点となる特徴を抽出する必要がある.また要点は,攻撃側と受け側のインタラクションの中に存在する.そこで,試合の攻防シーンから構築する攻撃側と受け側の動作データベースから,技を成功させる要点を抽出する動作マイニング法を提案した(電子情報通信学会技術研究報告).本手法は,条件部を動作属性および属性値とし結論部を攻撃成功に固定した相関ルールを抽出し,抽出されたルールの条件部を技の要点として取り出す.また,抽出された相関ルールは技のパターンを表わす.本手法を「先の先」の攻防データベースに適用し,「先の先」と相関の高い2パターンを抽出した 2.戦略知識のモデリング手法の構築 動作マイニング法で抽出される技の要点を結論部とする新たな相関ルールのマイニングを繰り返すことにより,技の要点のシーケンスすなわち戦略知識が得られる.この戦略マイニング法を構築し,評価中である.(H19年度に発表予定). 3.練習者のリアルタイム動作解析法の構築およびCG動作部の試作 抽出される技の要点により練習者のモーションキャプチャ部位は限定され,リアルタイム計測と解析が可能となった.また,受け側の役割を持つバーチャルパートナー(CG)の動作ルールを構築し,バーチャル練習支援システムを試作中である.(H19年度に発表予定).
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