2007 Fiscal Year Annual Research Report
対人の個人競技における技の戦略修得を支援するバーチャル練習システム
Project/Area Number |
18500744
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
田中 一基 Kinki University, 工学部, 准教授 (60351657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒瀬 能聿 近畿大学, 工学部, 教授 (00043802)
冨永 徳幸 近畿大学, 工学部, 准教授 (50188794)
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Keywords | 対人競技 / 競技戦略 / オープンスキル / 身体知 / 系列パターンマイニング / 動作系列 / モーションキャプチャ / バーチャル空間 |
Research Abstract |
武道競技を対象とし,試合で用いられる戦略を抽出する手法および戦略の修得支援システムの設計法を明らかにする.これらの目的に対し,本年度の成果は以下の2点である. 1.競技者の戦略パターン抽出法の確立 系列パターンマイニングを用いて,武道競技の攻防プロセスで発揮される特徴的なパターンを抽出する手法を確立した,まず,攻防プロセスを動作ラベルと時区間位置ラベルの組の系列で表現し,攻防プロセスのデータベースから系列パターンマイニングにより,技の成功と正相関かつ失敗と負相関となる動作系列パターンを抽出する.本手法を用いて国体優勝経験を持つ空手選手2名の攻撃パターンを解析したところ,各選手の特徴的な攻撃パターンが抽出され,空手専門家の見解と一致した.以上により,練習の様々な目的に応じて必要な動作データを,競技試合のデータから自動的に取り出すことが可能となる.たとえば,体格別に分類した選手グループから身体的特性に応じたスキルの抽出が可能である. 2.攻め技のタイミングのバーチャル練習システム 戦略パターン抽出を実際に試みた結果,一般的に,技を出す直前の攻防両者の態勢と深い関係があることが分かった,そこで,攻め技のタイミングの修得を目的とするバーチャル練習システムの設計要件を明らかにした.まず,相手のCG選手が,練習者に攻めのタイミングを与えるような動きをする状態遷移ルールを考案した.また,CG選手の状態遷移に,練習者が正しく反応するかどうかをシステムが評価する仕組みを明らかにした.これは,練習者の動きを画像処理によりキャプチャし,CG選手の動きとともに戦略パターンと比較することで可能である.6名の学生選手によりシステムの評価を行った結果,自主練習システムとして期待する回答が多く得られた,これにより,体で覚える方式のリアル練習を補完する新たな練習方法の提案が可能である.
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Research Products
(3 results)