2006 Fiscal Year Annual Research Report
瞬目と唾液アミラーゼを指標としたWeb上の文字の読みやすさとストレスとの関係
Project/Area Number |
18500746
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
小孫 康平 関西国際大学, 人間科学部, 教授 (60260022)
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Keywords | 教育工学 / 瞬目 / 唾液 / 読みやすさ / ストレス |
Research Abstract |
本年度は、次に示す内容について研究を行った。 1.瞬目測定装置の検討 ビデオ画像解析による瞬目測定装置を検討した。本研究ではパブリックドメインで高機能な画像解析ソフトウェアである「Scion Image」および「Image J」を利用した瞬目と瞳孔のビデオ画像解析システムを開発し、実用性を検討した。その結果、眼瞼が閉じるときの眼球上での濃度変化を「Scion Image」および「Image J」で測定することで、瞬目率、瞬目間間隔、瞬目持続時間を検出することが可能となった。 2.様々なストレスレベルにおける唾液アミラーゼ変動パターンの計測 課題困難度とストレスレベルとの比較をするために、様々な状況のストレス時におけるアミラーゼ変動パターンのサンプルを採取した。測定は非侵襲的な唾液アミラーゼを用いた交感神経モニタを利用した。その結果、快・不快の判別の可能性を示唆した。 3.読みやすさとストレスに関する実験 課題は、ディスプレイ画面に呈示された文章を音読することである。ディスプレイ画面の背景色は白とし、文字色は黒および黄色の2条件とした。文字色が黄色の場合は、コントラストが低いので明らかに読みにくい。実験の結果、背景色が白で文字色が黄色の方が黒よりも唾液アミラーゼ値が高い傾向が示唆された。また、背景色が白で文字色が黄色の場合、黒における瞬目率よりも低かった。これは、視認性が低下し読み取りが困難になったために、音読に多くの注意資源が配分されたためだと考えられる。さらに、指尖脈波のカオス解析から得られるリアプノフ指数とストレスとの関係について検討した。
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