2008 Fiscal Year Annual Research Report
瞬目と唾液アミラーゼを指標としたWeb上の文字の読みやすさとストレスとの関係
Project/Area Number |
18500746
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Research Institution | Kansai University of International Studies |
Principal Investigator |
小孫 康平 Kansai University of International Studies, 人間科学部, 教授 (60260022)
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Keywords | 教育工学 / 瞬目 / 唾液 / 読みやすさ / ストレス |
Research Abstract |
1.瞬目頻度が印象形成に及ぼす影響 瞬目が人間の心理面に与える影響について検討した。すなわち、瞬目の頻度のみに関する情報から職業別人物の印象形成に及ぼす影響について検討した。調査対象者は大学生であった。調査内容は、「総理大臣・若い人気のある歌手・人気のあるお笑い芸人で瞬きをよくする人、あまりしない人」といった文章呈示によってイメージされる人物の印象である。評定は7段階尺度でSD法を用いた。因子分析の結果、情緒安定性因子、親近性因子、知性因子の3因子を抽出した。また、瞬目が多いといわれる人は、全体的に情緒安定性に欠けている人であると思い込まれていることが示された。 2.認知不安が読みやすさとストレスに与える影響 認知不安がストレスに与える影響を明らかにするため、加算と唾液アミラーゼとの関係を検討した。また、単語の探索と唾液アミラーゼとの関係を検討した。生体情報の計測には、唾液アミラーゼ測定器を用いて唾液アミラーゼを測定した。課題は一列に並んだ数値を連続加算する作業を課した。また、ディスプレイ画面に呈示された文章からターゲット単語を探索する課題を用いた。その結果、加算に関しては時間経過と共に唾液アミラーゼ値が増加する傾向を示した。また、背景色が白で単語の色が黄色の方が黒よりも唾液アミラーゼ値は高い傾向を示した。さらに、加算と指尖脈波との関係を検討した。測定で得られたデータを用いてカオス解析を行いリアプノフ指数を求めた。その結果、認知不安とリアプノフ指数との関連性が示唆された。
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