2007 Fiscal Year Annual Research Report
明治初期日本における人体像の変容と形成に関する研究
Project/Area Number |
18500763
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
月澤 美代子 Juntendo University, 医学部, 准教授 (40311980)
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Keywords | 人体 / 明治時代 / 日本 / 医学史 / 標準化 / 教育史 |
Research Abstract |
研究の内容と成果の発表について概要を説明したい。 明治初期日本における医学専門教育、および、初等教育教材を中心に、医療の専門家および一般庶民の間で、江戸期以来の多様な人体概念が、西洋医学に基づく「人体」概念におきかわり、解剖学的人体像が具像化されていった歴史的な過程に関して、時代区分を設定して検討を進めた。医学教育に関しては、一時期、解剖学教育において使用された西洋型人体解剖模型に関して研究を進め、医師たちの「人体像」形成に対する影響を調べるために、これが、いつ頃まで医学専門教育で中心的な位置を占めたかを調べ、このうち、大坂病院、長崎医学校、九州大学医学部に明治初頭に所有されていた人体解剖模型に関する成果を、それぞれ、第109回日本医史学会総会、西洋医学教育発祥150年記念国際医学史科学史会議(International Historical Conference:150th Anniversary of the Beginning of Modern Western-Style Medical Education in Japan:Nagasaki,10.Nov.2007)で発表した。この成果を英文でまとめたものは、現在、印刷中である。初等教育に関しては、明治10年までに使用された「人体に関する啓蒙書」のうち「人体問答」を表題に付けた刊本を中心に収集して情報を自家製の簡易データベースに登録して検討を進めた。
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Research Products
(2 results)