2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500765
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
愼 蒼健 Tokyo University of Science, 工学部, 准教授 (50366431)
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Keywords | 医学史 / 科学史 / 朝鮮史 / 韓国 / 植民地 |
Research Abstract |
今年度の交付申請書の「本年度の研究実施計画」に即して、その成果と実績の概要を示す。 (1)朝鮮総督府医院の資料は入手できなかった。これは来年度の資料収集作業で行う。予定としては、年報をすべて入手し、研究史の文脈から考察する。 (2)京城帝大医学部に関しては、社会医学教室教授の水島治夫の研究論文をすべて収集し、分析を試みている。現在、社会医学=衛生学の知と植民地権力の関係を考察した論文を作成中であり、既に社会医学に関しては研究終了の直前となった。その他、形質人類学、精神病理学、微生物学研究に関しては資料収集段階である。 (3)生薬研究に関しては、韓国社会史学会誌『社会と歴史』76号(2007年12月)に「京城帝国大学における漢薬研究の成立」が掲載された。この分野の研究は終了した。 (4)犯罪医学研究、女性研究に関しては、資料収集段階である。 (5)やはり地域別専門学校の資料はなかなか発見できない。京城医学専門学校に関しては研究紀要、一覧を入手し、その研究の特徴を抽出している。 (6)セブランスに関しては、彼らが中心に刊行していた『朝鮮醫報』をすべて入手し、その研究が帝大、京城医専とどう違うのか、検討中である。 (7)対支文化事業については、上記の論文において展開しており、研究は終了した。 (8)微生物学研究、志賀潔グループのネットワークが一次史料で明らかになった。
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