2008 Fiscal Year Annual Research Report
内湾における養殖マガキ成長による環境浄化と沈降粒子フラックスの季節変動
Project/Area Number |
18510028
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Research Institution | National Fisheries University |
Principal Investigator |
早川 康博 National Fisheries University, 水産学研究科, 教授 (30129259)
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Keywords | 海洋生態 / 海洋保全 / 生態系修復・整備 / 環境 / 水産学 / マガキ養殖 / 沈降粒子 / 懸濁物 |
Research Abstract |
本研究の目的である、内湾における養殖マガキの有する、内湾表中層の環境浄化と底層への沈降粒子負荷という両面の機能を評価するために、本年度(〜平成21年3月31日)の研究実施計画に従って下記の調査を実施し、成果の一部を学会で公表した。 1.長崎県形上湾における養殖マガキ成長と沈降粒子フラックスに関する従来の5年間の調査結果をまとめ、本研究による成果の一部を第5回世界水産学会議(2008年10月、横浜)で講演発表し、議事録CDとして発刊した。 2.前年度日本水産学会春季大会で発表した水産養殖場の新しい評価指数に関する論文を、日本水産学会のFisheries Science誌に投稿し(平成20年9月)、査読者からのコメントを検討した(未受理)。 3.唐津湾と博多湾において、平成20年4月、6月、8月、10月、12月、平成21年2月の合計6回の現場調査を実施して。(1)養殖マガキの成長データ(殻長、湿重、乾重、養殖密度)、(2)環境データ(水温、塩分、溶存酸素、クロロフィル、懸濁物、栄養塩類)、(3)沈降粒子フラックスデータ(沈降粒子の乾重と炭素・窒素組成の元素分析)を収集した。これによって成長モデルのパラメタに関する実測データを比較検討した。 4.唐津湾と博多湾について2ヵ年分のデータファイルを作成した。また、記録式クロロフィル計による1年間の連続自動記録(水温・クロロフィル)を含む本年度のデータと従来のデータを集計し、形上湾、唐津湾、博多湾の餌環境を比較して、養殖マガキによる環境浄化と沈降粒フラックスの季節変動について、2009年度日本水産学会春季大会で講演発表した(2009年3月、東京)。
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