2008 Fiscal Year Annual Research Report
エコツーリズムによる環境保全型地域開発の展開可能性に関する研究
Project/Area Number |
18510034
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
藪田 雅弘 Chuo University, 経済学部, 教授 (40148862)
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Keywords | エコツーリズム / 地域開発 / 地域の環境保全 / 持続可能性 / コモンプール |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)エコツーリズムの環境経済学からみたモデル化、定式化を諮ること、(2)その際に、保全すべき地域観光資源をコモンプール財として位置づけ、従来からのコモンプールに関する議論を踏襲し発展させること、その上で、(3)エコツーリズムの基本原則を、従来の伝統的かつ一般的な定式化を踏まえて、コモンプールの管理・運営側面と経済的インセンティブなどの政策的側面から適切に設定すること、(4)それらの原則にそって、わが国の観光政策がどのように展開されてきたかを、政策展開を踏まえて検討すること、また、(5)日本の各地域、あるいは世界の幾つかの地域におけるエコツーリズムの展開の現状を調査し、その問題点と課題の抽出によって政策課題を明らかにすること、などであった。三年間を通じて、概ね以上の各項目は分析され明らかになった。特に最終年度では、環境保全と地域発展の在り方をめぐって研究を進め、エコツーリズムによる地域での環境保全型発展の可能性を模索したが、それらは、エコツーリズム推進法などに代表されるように、国内外のエコツーリズムに対する大きな期待に対応するものであった。エコツーリズムが地域おいてGood-Practiceとなるための諸条件を実際に幾つかの事例によって実証し、エコツーリズムを含む地域開発に関係する地域住民の参加のあり方をめぐって研究した(薮田(2008)の諸論文)。より多くの事例研究を積み重ねることによって比較研究を行うこと、個別具体的な政策提言を行うことなどが今後の残された研究課題であると考える。
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Research Products
(6 results)