2007 Fiscal Year Annual Research Report
ジメチルエーテル燃料大型ディーゼルエンジン用新規排ガス浄化触媒の開発
Project/Area Number |
18510067
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡崎 文保 Kitami Institute of Technology, 工学部, 准教授 (10213927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 旭男 北見工業大学, 工学部, 教授 (60001327)
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Keywords | NO選択接触還元反応 / ジメチルエーテル / アルミナ触媒 / 金属担持アルミナ触媒 / 反応経路 / メタノール |
Research Abstract |
ジメチルエーテル(DME)はセタン価が高いのでディーゼルエンジン燃料に適しており,そのうえ燃焼時に黒煙を発生しない特長があるので分散型発電,低公害自動車等への利用が期待されている.本研究ではDMEを燃料とする大型ディーゼルエンジン用新規脱硝触媒を開発する事を目的とし,本年度はDME-SCRの反応経路について検討した. 1.反応経路の検討 HC-SCRではNOよりもNO_2の方がN_2に還元されやすかった.そこでDME-SCRについても同様の検討を行った結果,HC-SCRより顕著ではないが同様の傾向を示し,NOのNO_2への酸化反応がDME-SCRにとって必須な要素反応となっていることがわかった.一方,還元剤であるDMEは水共存下でメタノールに加水分解され,反応に寄与していることが,FT-IRを使用した触媒表面吸着種の検討結果よりわかった. 2.温度ウインドウの低温側へのシフト,拡大の検討 アルミナは、種々の金属酸化物触媒の中でも最も高いDME-SCR活性を示す.しかしNO酸化活性はあまり高くないため,種々の金属酸化物と組み合わせて温度ウインドウの低温側へのシフトを図った.その結果,酸化セリウムと物理混合した触媒が温度ウインドウ拡大に有効であった.セリウムを含浸法で担持するとその効果はなくなるので,アルミナ表面との相互作用が問題である事がわかった.一方,アルコキシシランを用いてアルミナを修飾した触媒は,400℃以上でアルミナより活性が高くなり,温度ウインドウを拡大する事が出来た.
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