2007 Fiscal Year Annual Research Report
漏洩リスクフリー安定型二酸化炭素地下貯留技術の開発
Project/Area Number |
18510069
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
末包 哲也 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (30262314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 秀一郎 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 教授 (10173204)
津島 将司 東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 准教授 (30323794)
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Keywords | 地下貯留 / トラップメカニズム / 残留ガス / X線CT / 格子ボルツマン法 / CO2 |
Research Abstract |
平成18年度に得られた残留ガストラップ量とCO_2の水への物質輸送特性から岩石内に安定的なトラップメカニズムに基づいてCO_2を貯留することが可能であることが示されている。はじめに、岩石内に界面張力によりトラップされるCO_2の形態を計測し、トラップメカニズムの解明を試みた。これに先立ち、計測に用いるX線CTによる可視化の予備的な検討を行い、X線CTによるトラップメカニズムの解明手法を確立した。残留ガストラップされているCO_2の非接触計測を行った。岩石内にトラップされる微細気泡の高倍率撮像を行い、気泡形状を明らかにした。これに基づいてトラップメカニズムの解明を行った。これらの知見をもとに、岩石内に効率的にCO_2をトラップする方法について検討を行った。併せて、格子ボルツマン法によるミクロスケール数値解析を行い、トラップメカニズムの解明を行った。次に、残留ガストラップ状態を効果的に地下岩石内で再現する方法について検討を行った。具体的にはマイクロバブルに注目し、微細気泡状態のCO_2を岩石内に圧入することにより、残留ガストラップ状態の効率的な実現を目指した。しかしながら、マイクロバブルによる注入ではCO_2量に比べ、非常に多くの水を注入しなければならないことが判明し、この手法の欠点が明らかとなった。これを回避する手法について新たな着想を得るに至った。これらの知見を総合して、日本の周辺の地質構造に適合した漏洩リスクのない安定的な貯留が可能であることが明らかとなり、トラップメカニズムに関する知見を得ると共に、実用化に向けた今後の課題が明らかになった。
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Research Products
(3 results)