2006 Fiscal Year Annual Research Report
異相間分配吸着法による液体廃棄物中の有価物の分離・回収
Project/Area Number |
18510075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田頭 昭二 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (70091197)
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Keywords | イオン交換 / 無機吸着体 / アザアズレン / 白菌 / パラジウム / ゲル分配吸着法 / 陽イオン界面活性剤 / マガデアイト |
Research Abstract |
異相界面での物質(主に金属)の分配吸着の研究に関して (1)金属類の濃縮・分離・回収のための新しいキレート試薬の合成・開発 (2)無機イオン交換吸着体の合成とその機能の検討 (3)自動車排気ガスの浄化に使われている触媒である白金とパラジウムのゲル分配吸着法による分離回収法の開発。 について研究を行った。 (1)目的金属に対する高い選択性・分離能をもち、また毒性がなく環境中での生分解性のよい新規な吸着媒体と吸着試薬の開発を行った。アズレン系化合物は環境毒性がない化合物として知られており、この系に多座配位が可能な置換基を導入することにより、環境にやさしい新規な非交互系配位子アザアズレンを合成した。アズレン系化合物は種々の金属に対して高選択性をもつキレート試薬としての機能も期待できる。また、これにイオン性と長鎖アルキル基を導入することにより新規な界面活性剤の合成も可能となる。 (2)粘土鉱物のような層状無機結晶を基盤として界面活性剤ミセルをテンプレートとした新しい吸着体への金属分配を研究した。この系において耐熱性にすぐれたアルカリ土類、希土類、遷移金属の吸着体を開発しその性質について検討した。マガデアイトは層間にナトリウムイオンをもち、K, Ca、Sr, Ba, Cu, Znとのイオン交換に関して詳細な研究を行い高選択性の吸着体の開発と廃水処理への応用をおこなった。 (3)白金、パラジウム、ロジウムの3元触媒が自動車排ガス処理触媒として有力である。本研究ではPtとPdのクロロ錯体をCPC(陽イオン界面活性剤)に吸着させベースメタルから分離した。界面活性剤ゲルに吸着した白金族元素はアンモニアと反応させアンミン錯体として水相に回収した。今後はロジウムの分離回収法の検討を行う。
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Research Products
(2 results)