2007 Fiscal Year Annual Research Report
無曝気・バルキング制御不要の新規DHS法によるフェノール・アンモニア含有廃水処理
Project/Area Number |
18510081
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
上村 繁樹 Kisarazu National College of Technology, 環境都市工学科, 准教授 (60300539)
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Keywords | 連結式DHS / アンモニア / 亜硝酸 / 硝酸 / フェノール |
Research Abstract |
高塩分条件下での効率的有機物除去とアンモニア性窒素の酸化を目的に、DHS(Down-flow Hanging Sponge)を連結した「連結式DHS」プロセスを提案した。本プロセスに、アンモニア性窒素、フェノール、塩化物を大量に含む人口コークス炉ガス洗浄廃水(フェノール;14000-CODmg/L、アンモニア性窒素;500mg/L)を供給した結果、第1段目のDHSで有機物が選択的に除去され、アンモニア性窒素は公団で酸化されることが確認された。最終的にトータルHRT12時間において、COD除去率94%、アンモニア性窒素除去率91%を達成できた。したがって本プロセスを前段に置き、後段に硫黄酸化脱窒素プロセスを置けば、無曝気で省エネルギー的な窒素除去対応型の廃水処理システムとなることが示唆された。さらに基質中の塩化物がアンモニア性窒素の亜硝酸化を促進する可能性が示唆された。したがって、本プロセスで塩化物をコントロールすることにより、ANAMMOXの前処理としても有効であることが考えられた。 スポンジ付着汚泥のクローン解析を行ったところ、門レベルで未培養の細菌が多く検出されたことから、DHSのスポンジ担体には、多様な最近を保持する能力があることが示唆された。また窒素サイクルに関与する細菌のみならず、人口排水の希釈に用いた海水由来の硫酸塩を酸化・還元する硫黄サイクルに関与する細菌群などが検出された。
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