2007 Fiscal Year Annual Research Report
エキゾチックなナノ超伝導体の新奇物性に関する理論的研究
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18510090
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
海老澤 丕道 Tohoku University, 名誉教授 (90005439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正彦 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (60301040)
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Keywords | エキゾチック超伝導 / 高温超伝導 / 多重ジョゼフソン効果 / 走査型SQUID顕微鏡 / ノイズ除去 / ナノ超伝導 / 超伝導ゆらぎ |
Research Abstract |
エキゾチックなナノ超伝導体の新奇物性開拓を目指し、いくつかの研究を進めた。 (1)d波超伝導の高温超伝導体に見られる多重ジョゼフソン接合系の数値シミュレーション 前年度に非線形性に伴う局在振動モードの出現について明らかにしていたが、さらに非平衡のダイナミクスを解析する手法を開発し、超伝導状態から抵抗状態への転移について調べた。散逸が小さな場合には、局在振動モードが抵抗状態への転移を誘発する「種」と成りえることを具体的に示した。また、その抵抗転移の接合数依存数に関して偶奇効果などの興味深い結果を得た。 (2)d波-s波(あるいはp波-s波)の超伝導体複合構造の研究において磁場分布を観測するための走査型SUID顕微鏡の画像解像度改善の研究 前年度から数値シミュレーションを用いた研究を行っていたが、観測画像の周辺部に磁場がある場合などその適応性に問題があった。本年度はこれらの問題を解決する方法を提案し、数値シミュレーションを用いてこの方法が具体的な画像に適応可能であることを検証した。 (3)微小な超伝導ネットワークの電気伝導に対するゆらぎの効果に関する理論的研究 電流バイアス下における超伝導ゆらぎに着目して、数値シミュレーションによる解析を行った。その結果、交流電流ノイズが存在する場合には、ジョセフソン接合において良く知られているシャピロ・ステップ的な構造が電流電圧特性に出現し、抵抗の電流依存性に異常が現れることを見いだした。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Flux jump in superconducting Pb networks at fractional numbers of the matching field2008
Author(s)
Takekazu Ishida, Yoshiaki Matsushima, Makoto Shimizu, Masahiko Hayashi, Hiromichi Ebisawa, Masaru Kato, Osamu Sato, Kazuo Sato, Kazuo Sato, Tsutomu Yotsuya
Organizer
American Physical Society, March Meeting
Place of Presentation
New Orleans, Louisiana, USA
Year and Date
2008-03-12
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