2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18510091
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
一柳 優子 Yokohama National University, 大学院・工学研究院, 講師 (90240762)
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Keywords | ナノテクノロジー / 磁性体 / ナノ医療 / 磁化測定 / フェライト / 機能化 |
Research Abstract |
(1)マグネシオフェライト(MgFe_2O_4)の磁気ナノ微粒子を作成した。Mgは非磁性であるにもかかわらず、スピネル構造のAサイトに分布すると磁性を出す。この系では試料焼成後の冷却方法によって磁化の値に違いが出ることがわかった。急冷試料の方がより大きな磁化を出すことから、急冷するとMg2+イオンがよりAサイトへ分布すると予測できる。つくばの高エネ研で放射光を利用した実験で局所構造の解析を行ったところ、矛盾ない結果が得られた。 (2)医療応用としては葉酸受容体がガン細胞に過剰に出現することに注目し、鉄酸化物微粒子にアミノ基を施し、さらに葉酸を修飾した。細胞導入実験の結果からは、葉酸を修飾することによって多くの微粒子が取り込まれることがわかった。こうして微粒子に細胞選択性を持たせることを可能にした。 (3)磁性微粒子を質量分析用のイオン化支援剤として機能するかどうかを試みた。Fe-O系についてはシランカップリング剤を加える順序を変えることで、マコーレート形状の微粒子ができることがわかった。この試料は良好なイオン化支援能力を持つと期待できる。 (4)CoFe_2O_4,MnFe_2O_4のナノ微粒子を作成し、初期データを得た。これらの試料はナノサイズでも室温で強磁性的なふるまいも見られた。ハイパーサーミアへ向けて加温特性も期待できる。 (5)学会参加発表:日本物理学会第62回年次大会、同63回年次大会、ナノ学会第5回大会、ナノスケール磁性国際会議、超微粒子国際会議、固体イオニクス国際会議、熱測定国際会議、Seeheim磁性国際会議
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Research Products
(16 results)