2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18510091
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
一柳 優子 Yokohama National University, 工学研究院, 准教授 (90240762)
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Keywords | Nanoparticle / 超微粒子 / 磁性 / ナノバイオ / 機能化 / ナノ医療 / フェライト / XAFS |
Research Abstract |
本研究では、独自の製法により生成した磁気ナノ微粒子を磁性や物理の領域のみならず、化学、バイオなどの分野の研究者との交流を行うことにより境界領域における発展をめざした。 1.今年度にはバイオ分野での応用を進める中で官能基の修飾について、アミノ基、カルボキシル基、チオール基すべての修飾方法を確立した。アミノ基修飾磁気微粒子にはローダミン等の蛍光物質を結合し、細胞内に導入された様子が観察可能となった。今後は薬剤輸送へ向けて薬剤の選択と修飾を行っていく予定である。MRIの造影剤としての可能性も探索した。SiO2に内包されたガドリニウム(Gd)酸化物微粒子では、粒径に依存しない大きな磁気モーメントが得られ、有効なMRIのシグナルとして期待できる。 2.また、放射光を利用した磁気ナノ微粒子の局所構造についての解析結果は、表面科学の分野で高評価を得た。特にMn-Znフェライト系では試料作成時の熱処理やアルゴン流量によって粒径が制御できること、またMnイオンのサイト分布に影響を及ぼすことなどが明らかになった。この成果は平成21年12月にハワイで開催された原子レベル構造評価に関する国際会議(ALC'09)で修士2年の学生が発表し、Student Awardを受賞した。 3.また、今年度は最終年度であるため、成果の発表を国内外で積極的に行った。これらの発表をきっかけにさらなる共同研究のオファーが生まれた。
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Research Products
(22 results)